【R1第3種】気圧配置分類のための特徴選択手法と識別手法の開発

担当:青木和昭 地球環境科学部 環境システム学科 助教

内容:

本年度の成果は査読付き論文1件、学会発表3件であるが、本課題に関連する発表は記載した学会発表1件である。本課題は、気圧配置の分類と予測を機械学習によって実現することで、特定の気圧配置に着目した気象現象の解明への応用や、長期的な気候予測を目指したものである。今年度は、予測という部分に着目して研究を進めるために、疑似カラー画像という考え方を取り入れた。従来は、天気図を画像として捉えて画像分類として問題を解く、あるいはJRA-55のような長期再解析データを用いて気圧や温度、湿度を用いて分類するというアプローチを取っていた。気圧配置のパターンを疑似カラー画像として扱うことで、長期的な変化の予測が可能かどうか検討した結果、図1のように変化の傾向が捉えられるのではないかという結果を得た。図1は1981年~1990年の10年間の結果であるが、これを20年、30年と拡張していくことで、長期的な傾向が明らかになり、将来的な予測につながるのではないかと検討を進めている。残念ながら、今年度はご支援いただいたにも関わらず、申請した科研費課題は不採択となってしまった。解析の基盤となるデータは揃いつつあるので、今年度も引き続き分類・予測手法の開発と実験を行い、学会発表を行うなど実績をある程度積み上げた上で、来年度の採択を目指して研究を進めていく予定である。